御挨拶 令和7年度(2025年度)

北海道七飯養護学校のホームページをご覧いただきありがとうございます。

 本校は、昭和54年に開校した知的障がいのある子どもを対象とした特別支援学校です。近年は特別支援教育への理解の深まりやより専門的な教育を受けさせたいという保護者の願いなどもあり、在籍者が増加しており、特別支援教育が実施された平成19年度と比較すると、2倍の約200名が本校に在籍しています。

 

 さて、本校では、「自己のもつ能力や可能性を高めるとともに一人一人の『生きる力』を培い、生きる喜びを育成する」という学校教育目標の達成に向け、一人一人の児童生徒が、自分のよさや可能性を認識することができるよう、子どもの障がいの状態や発達の状況等を踏まえた丁寧な指導を行っています。

 とりわけ、知的障がいのある子どもには、

  •  学習によって得た知識や技能が断片的になりやすく、実際の生活の場面の中で生かすことが難しいこと
  •  成功経験が少ないことなどにより、主体的に活動に取り組む意欲が十分に育っていないこと

などが見られることもあることから、こうした学習上の特性を踏まえた指導が重要になると考えています。

 

 日々の指導を通して、育成すべき資質・能力を身に付けるとともに、子どもの成長を教職員と保護者、関係者の皆様でともに喜び、笑顔で認めていく中で、子ども自身が社会で自分なりの幸せを感じながら生きていくことができる学校を目指していきたいと考えています。

 今年度の重点は 「チームで、より子どもたちのためになる学校づくりの推進」です。

 子どもが「学校が楽しい」「自分にはよいところがある」「勉強が分かる」「友達といて楽しい」「人の役に立ちたい」と感じるなど、子どもを主語とした教育活動を教師の視点で、まとめた言葉です。

 校内外を問わず、子どもに関わる全ての大人がチームとなって子どもの成長を促せる学校でありたいと考えています。

 

 特に令和6年度から国の指定を受け、七飯町立七飯中学校と実施している「インクルーシブな学校運営モデル事業」では、「交流及び共同学習を発展させた柔軟で新しい授業」や「現行の教員配置にこだわらない専門性を高めた授業実施のための体制」に挑戦します。近くに小学校、中学校、高校、特別支援学校のある七飯町のメリットを最大限生かした取組となるよう進めて参ります。

 

 どうぞ、今後とも皆様の御理解とお力添えをよろしくお願いいたします。

北海道七飯養護学校長 山内 功