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2026年7月の記事一覧

#30 集団の力を考える(令和7年10月21日)

 本校中学部2年生が七飯中学校の学校祭に参加しました。#22、#24で紹介した音楽の授業で取り組んだ手話歌「翼をください」です。中学校の生徒が作り出す(お手本があちらこちらにある)雰囲気もあり、普段の授業では、手話をしない生徒が手話をしたり、いつもより大きな動作をしたり、しっかりと歌ったり、本校の生徒も普段の音楽の授業の時よりも素晴らしいパフォーマンスを発揮していました!

 学校祭に向かうまでの単元にブレがなかったこともあり、これまでインクル事業で課題となっていた共同学習の側面を克服し、3観点で評価できる取組となりました。

 また、これまでの積み重ねがあるから、生徒同士が安心、信頼して関わり合うなど交流の側面もしっかり果たしていたことは言うまでもありません。

 これまでも触れてきましたが、まずは集団を重視した授業が基本であり、その上で個別に配慮することの大切さ、集団の持つ力の可能性を改めて感じた瞬間となりました。

#29 新たな取組を評価する(令和7年10月15日)

 本校高等部2年生が、今年度の新たな取組として、渡島振興局と町内の果樹園に御協力いただき、農福連携(りんごの葉摘)に取り組みました。

 本取組の良かったこととして3点。

 1点目は単元計画を立てて取り組んだこと。特別支援学校の十八番と言える事前学習では、オーソドックスな行き先や活動内容に留まることなく、七飯町の産業やりんごの品種など、様々な実態の生徒に適した事前学習であったこと。また、事後学習では単なる活動の振り返りにとどまらず、自分の言葉で手紙を書いたり、事前学習で調べた品種による味の違いを確認するなど、単元をとおした学習活動であったことが評価できます。

 2点目は#01でも伝えていますが、十分な作業量が保障されていたこと。実際に30分×2セットの授業でしたが、生徒はミルミル内に上達していきました。また、りんごの葉摘が難しい生徒には、落ちているりんごを拾うなど、個に応じた活動が提供されていたこと。その成果は果樹園の方へのお礼の場面で、ただ「がんばりました」というだけでなく、何が良かったのか、難しかったのは何かなど生徒が自分の気持ちを言語化していたことからも明らかです。

 3点目は様々な方から助言いただいている、体力を高める内容であったこと。計60分の立ち仕事をこなし、帰りの道中も歩いて帰ってきたこと。本物の作業体験をした生徒は自信と充実感に溢れ、頼もしい姿でした。

 これから期待したいことは、貴重な本物の経験を次年度の教育課程に反映していくこと、普段の作業学習の当たり前を見直すことです。貴重な経験をした先生方は、答えは地域にある、生徒の気持ちを揺さぶることが大切と感じられたのではないしょうか。今後の教育活動(教育課程)に「つながり」「つなげる」ことの大切さを学んだ1日でした。

#28 教育課程の改善・充実を図る(令和7年10月6日)

 早いもので、今年度も折り返しました。そんな中、9月26日には分校で、27日には本校で学校運営協議会を開催し、委員の皆様から貴重な意見を伺いました。

 分校は本校より早くCSに取り組んでいることもあり、石別地区の大運動会やトラピスト修道院のライトアップなど、様々な教育活動がすでに教育課程に位置付いています。

 本校は地域食堂との連携や沖縄文化に触れる学習など、昨年度よりも取組が充実してきています。

 CS委員は学校運営に関する意見を校長に述べることができます。

 分校の委員からは「ライトアップの時に紙漉き製品を置けないだろうか」、本校の委員からは「今年度の取組を継続できるようにしてほしい」と意見をいただきました。今年度に関しては、こうした取組を試行的に行うことになりますが、活動ありきではなく、様々な活動を通して子どもの資質・能力を高めていく必要があります。そのため、持続可能で発展的な取組となるよう、教育活動の成果を次年度の年間指導計画(教育課程)に位置付けてほしいと考えています。

※ 本校の学校運営協議会では、高等部の生徒が調理学習で作ったスイーツを委員の皆様に出してくれました♪生徒が自己紹介し、調理でがんばった点を説明するなど、委員にとっても生徒にとっても素敵な時間になりました!

#27 褒め方を工夫する(令和7年10月2日)

 子どもを褒めるときの方法は、望ましい行動をしたときに、①お菓子など具体物を使う②ハイタッチなど身体接触で褒める③言葉で褒める④トークンを使って褒めるなど、様々あります。この時注意してほしいのが、これらは、褒められた後、記憶にも記録にも残らない可能性があります。

 私は教員時代、支援ツールで有名な武蔵博文先生から教えてもらったのが、チャレンジ日記です。係活動や作業学習などでがんばったことに対して、子どもが文字で書いたり、シールを貼ったりします。そのチャレンジ日記を授業の場面で使ったり、家庭に持ち帰らせたりすると、学校でも家庭でも褒められる回数が格段に増え、がんばっていることなどが周囲の人に伝わります。また、記録に残るので、子どもが自分で見返す場面も出てきます(当時は紙面でしたが今はICTの活用もできるかも知れません)。ポイントはひとつのファイルに集約することです。

 ひとつの行動を多様な方法、多様な場面で、子どもを褒め、自己肯定感や学習に対するモチベーションを高めることが大切だと考えています。

#26 家庭への般化を考える②(令和7年10月1日)

 子どもたちの大好きな調理学習。私も教員時代よくやっていました。ホットケーキを作ったり、ドーナツを作ったり、子どもたちが喜ぶものをたくさん作った記憶があります。

 そんな調理学習ですが、河嶋淳子先生(医師を辞めて、重度自閉症の子どもを育て、愛媛県で長年にわたって独自の療育を実施)の療育センターを伺い影響を受けました。

 ざっくりというと、調理を通して「指先を育てる」「レシピを見て(読んで)指示に従う」です。

 子どもたちの中には、指先の器用な子もいれば不器用な子もいますが、低学年のうちから包丁やピーラーなど、実践的な調理器具を使います。包丁で切ったり、ピーラーで皮をむいたりすることは、結果も分かりやすく、子どもたちも喜んで取り組みます。

 調理器具をもつ「危なさ」は、子どもたちが一番理解しています(留意点としては、包丁やピーラーを研いで、よく切れる状態にしておくことです!切れない包丁を持つと力が入って危険です)。

 指示に従うという点では、例えば、炊飯や味噌汁づくりから始めました。水の量を間違えるとご飯も味噌汁も美味しくできません。レシピに書かれている〇合や〇CCの指示はあいまいさがなく、美味しくできる=結果も分かりやすいです。

 

 こうした活動は、家庭でも、保護者の手伝いにつながったり、将来の自炊にもつながります。ねらいを明確にして楽しく学習に取り組んでほしいと考えています。