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SEVEN☆RICE~ぼちぼちいこか

#09「見通し」は2とおりあります。②(令和7年6月18日)

 #8で「単元の見通し」について触れましたが、ある学校でのエピソードを紹介します。

 A校では高等部祭で販売するお皿づくりに励んでいました。生徒が私に学習内容を説明してくれたので、私は「そのお皿いくらで売るの?」と聞きました。すると、その生徒は「分からないので先生に聞いてくる」と言って先生のところへ行きました。戻ってくると、その生徒は私に「200円です」と教えてくれました。私はさらにその生徒に「それって高いの?安いの?」と聞きましたがその生徒は困っていました。さらに私の質問は続きます。「粘土1㎏の値段は?」粘土1㎏からお皿何枚作れるの?」「釉薬はいくらするの?」生徒が困ると思ってした質問のはずが、生徒の顔が輝き始めました。そして最後の質問は「最低賃金はいくらなの?」。すると、生徒はそれぞれに「安い」「高い」などと自分の意見を言い始めました(これらの質問は思い付きではなく、特別支援学校学習指導要領解説 知的障害者教科等編(下)P253,イ 工業の基礎に基づいています)。

 B校では秋晴れの日に作業学習で窓拭きをしていました。私が「今日は天気がいいので窓拭きもはかどるね」と生徒に言ったところ、その生徒からは、「天気が良すぎる日は窓拭きに適していません」と返ってきました。私は「どうして?」と聞くと、その生徒は「窓がすぐに乾くからです」と言いました。

 A校とB校との違いはどこにあるか。一言で言うと「教え方」です。皿をつくるという活動そのものしか教えていないA校(#04で触れた未学習、不足学習とも言えます)に対し、B校は活動がもつ本質的なことを丁寧に繰り返し教えた結果、生徒が体験や実感に基づいて表現できていると言えます。

 生徒のもつ能力や可能性を高めるには、先生方がチームになり、単元を見通した指導が効果的といえます。