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SEVEN☆RICE~ぼちぼちいこか

#15 やりとり機会を創出する②(令和7年7月14日)

 #14「やりとり機会を創出する①」で教師とのやりとりができそうになってきている場合は、段階的に子ども同士のやりとり機会を増やしていく必要があります。

 これまで教師が行っていた活動を子どもに移行していくことは、#03で触れた子どもの「待ち時間」を減らすことにもつながります。

 

 例えば、朝の会など授業の進行を子どもが担っている場面を見掛けますが、こうした活動はとても大事だと考えています。

 しかし、子どもの様子を見ていると、進行している子どもは原稿を読み上げるだけになっていたり、機械的な進行になっていたりする場合や、聞き手側の子どもは司会役の子どもを意識していない場合があります。

 

 ただ単に進行をしているだけでは、進行も上手にならないので、どこを見て話せばよいか、声の大きさはどの程度か、聞き手側の子どもが話を聞いていない場合の対応など、子どもの実態に応じて指導を行うことが大切になります。

 また、聞き手役の子どもについても同様に、進行役の子どもに注目して、反応できるよう指導を行うことが大切になります。

 

 障がいの状態や特性は一人一人異なるため、簡単には行きませんが、子ども同士のやりとりが進むと、先生が子どもに指示・説明する授業ではなく、子どもに気付かせるような働き掛けが増えるようになるなど、先生方の教え方が変わる事例をたくさん見てきました。

 子どものもつ能力や可能性を高めるためにも、やりとり機会を増やす取組に、ぜひチャレンジしてみてください!

#14 やりとり機会を創出する①(令和7年7月7日)

 #03「「準備」と「後片付け」を大切にする」とも関連しますが、普段の何気ない活動の中にも、やりとりの機会があります。

 例えば、個別指導の場面で、学習に使うプリント等を入れているA4のカゴを先生がとって準備をするのか、子どもが準備をするのかでやりとり機会の回数は変わってきます。

  また、せっかく後者の方法を用いていても、子どもが雑にカゴを取り扱っているようでは、学習(やりとり)効果も半減します。カゴを持つときに、正しい位置を持つことを教えることも大事なやりとりの機会になりますし、カゴを直接、机に置くことよりも、先生の声掛けに合わせ、先生を意識してカゴを手渡すことも大事なやりとりの機会です。

 

 さらに、#01「「質」と「量」を考える」とも関連しますが、次のような場面も貴重なやりとりの機会になります。

 個別指導の場面で、文字(単語)カードとイラストのマッチングを行っている場面を見掛けますが、ただ単にマッチングするだけでは学習機会が半減します。

 文字カードを手渡すときに発語を促したり、イラストが示す様子をジェスチャーで促したりするなどが考えられます。

  今一度、知的障がいのある子どもの学習上の特性はもとより、普段の何気ない活動を振り返り、子どもとやりとりする機会を大切にすることが重要と考えています。

#13 知的障がい特別支援学校の教諭の専門性=知的障がいのある子どもたちのための学  習指導要領を理解し、実践していること(令和7年7月2日)

※6月の本校職員会議でお話した内容です

・ 従前までの学習指導要領と異なり、現行の学習指導要領は小・中・高校との教育課程の 連続性が重視されていること。

・ 教科等の目標は小学部では3段階、中学部では2段階、高等部では2段階で示されてお り、学習指導要領に定められた目標に準拠した評価が求められていること

・ 単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫する必要 があること

などをしっかりと抑えておく必要があります。

 

 そのため、個別の指導計画を作成するに当たって、教科等の目標として読み取れないものや目標を具体的に示すことは重要ですが、限定的になっているものについては注意が必要です。

  また、本校では日常生活の指導、生活単元学習、作業学習を実施していますが、個別の指導計画の目標をみると、知識・技能に偏りが見られます(#06、07、08参照)。

 生活単元学習では目標意識や課題意識、課題解決への意欲を育む活動であることや、作業学習では活動の意義や価値に触れ、喜びや感性の成就感を得ることなど、学習指導要領の解説(小中はP31、高等部P33)に各教科等を合わせた指導の特徴と留意点が示されています。

 今年度の重点(グランドデザイン)にも「根拠に基づいた授業づくり」を位置付けています。是非この機会に学習指導要領の解説を見開き、御自身が書いた個別の指導計画の目標や日々の授業を検証し、今後の指導に役立ててほしいと考えています。 

#12 特別支援学校教諭の専門性=自立活動の指導を理解し、実践していること (令和7年7月1日)

※6月の本校職員会議でお話した内容です

 障がいのある子どもが育成を目指す資質能力を身に付ける上で、自立活動は土台となるものであること、子どもを主語とした領域であることを抑えていく必要があります。

・指導内容ありきではなく、子どもの実態に応じて具体的な指導内容を設定する必要があ ること。

・6区分27項目全てを教える必要はなく(項目によっては特定の障がいに種に特化して います)、必要な区分・項目を組み合わせて指導する必要があること

 などを熟知しておく必要があります。

 

 例えば、本校の児童生徒の個別の指導計画(自立活動)の目標を見ていると、「絵カードを使って教師に要求を伝える」といった目標があります。

 中心となる自立活動の区分・項目はコミュニケーションとなりがちですが、必ずしもそうならない場合があります。

 このときのポイントは「絵カードを使って要求を伝える」上での実態をしっかり捉えることです。

・「人への意識を高めたい」ということであれば人間関係の形成

・「要求と絵カードを一致させる」ということであれば環境の把握

・「初歩的なコミュニケーション」ということであれば、コミュニケーション

となります。

 

 このように一人一人の実態を丁寧に捉えたうえで指導を行うのが自立活動であり、「子ども一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行う」という特別支援教育の理念につながっています。

 

 なお、本校の児童生徒の自立活動の目標を見ると、コミュニケーションの項目を挙げているケースが多くありますが、自立活動の解説を読み込むと、コミュニケーションの項目は発達順に(1)~(5)が示されており、中でも(3)や(4)は視覚障がいや聴覚障がいの子どもがメインになっていることが分かります。

 

 今年度の重点(グランドデザイン)にも「根拠に基づいた授業づくり」を位置付けています。是非この機会に自立活動の解説を見開き、御自身が書いた個別の指導計画の目標を検証し、今後の指導に役立ててほしいと考えています。

 

#11 教材のもつ意味を考える②(令和7年6月30日)

 図工や美術の時間に「枠からはみ出さずに色を塗る」ことに取り組んでいる場面を見掛けます。この課題を達成するには、手指の巧緻性や認知面など、様々な条件が必要となりますが、枠をはみ出さずに色を塗れる子どもと、はみ出してしまう子どもでは、社会性の育ちに大きな違いがあります。

  同様に、課題学習等で行っている色と形のマトリクス課題。一般的な発達は①色の分別、②形の分別、③色と形の弁別と進みますが、③ができるようになると、2つの条件を理解していることになりますので、状況を見る力(社会性)育ってきているということになります。

 2つの例を示しましたが、こうした課題に取り組む上でも#05の指差し対応弁別は指示に従う(社会性を伸ばす)重要な課題です。

 社会性を伸ばしたい子どもはたくさんいると思いますが、年齢が低いうちに認知発達を促していくことが結果的には早道なのかもしれません。

 こうした日常の学習を通してアセスメントしていくことも大切だと考えています。

色と形のマトリクス