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SEVEN☆RICE~ぼちぼちいこか

#18 教育課程企画特別部会の議論に触れる③(令和7年7月17日)

~特別支援教育に関わる小・中・高の課題~

 通常の学級、通級による指導、特別支援学級に関わる課題と方向性が議論されていますが、ここでは通級による指導について触れます。

 主な課題として

⚫現行の制度では、障害による困難の改善・克服を目的とした指導(自立活動)と通常の学級での授業で構成されており、通級による指導を利用している子供も含めて、通常の学級に在籍する障害のある子供たちは、障害のない子供と同一の目標や内容で各教科の学習に取り組むことが前提であり、通級による指導においては各教科について教育課程上の特例的な取扱いはできないなど、障害の状態等に応じたきめ細かな指導の実現に課題がある。

 

 方向性として

◇通級による指導において、障害の状態等を踏まえ、特に必要がある場合には、各教科の指導を行うことも可能とすることや、通級による指導の授業時数の上限を見直すことを検討してはどうか。

◇各教科の指導に当たっては、各教科の目標・内容の一部について、障害の状態等を考慮したものに替えることや取り扱わないことなど、児童生徒の障害の状態等に応じた教育課程の編成を認めることを検討してはどうか。

◇通常の学級においても障害の状態等を踏まえ特に必要がある場合には、各教科の目標・内容の一部について、障害の状態等を考慮したもに替えることや取り扱わないことなど、児童生徒の障がいの状態等に応じた教育課程の編成を認めることを検討してはどうか。

といった議論が行われています。

 

 一人一人の子どもの教育的ニーズに応じた「柔軟な教育課程」、「通常の学級と通級の行き来がより柔軟にできるよう学校長判断で決定できる仕組み」へと変わっていく可能性もあり、従来の障害の有無だけでなく、不登校や外国人児童生徒など多様性を包摂する仕組み(インクルーシブ)が加速することも考えられます。

 

興味のある方は

https://www.mext.go.jp/content/20250704-mext_kyoiku01-000043568_05.pdf

https://www.mext.go.jp/content/20250704-mext_kyoiku01-000043568_05.pdf

を参照してください。

 下線部は、特別支援学校で従来から行われている重複障害のある子どもの教育課程の考え方を参考にしているように思えます。

#17 教育課程企画特別部会の議論に触れる②(令和7年7月16日)

~特別支援学校の課題~

 顕著化している主なものとして、

⚫ 自立活動の時間の指導と各教科等の指導の関連付けが十分ではないとの指摘や、自立活動の実施にあたり、実態把握から指導目標・内容の設定までの考え方・プロセスに課題があるとの指摘もある。

 ⚫ 知的障害者である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の各教科においては、小・中・高等学校における学びとの連続性の確保を図りつつ、知的障害の特性や発達の段階等を踏まえた対応が必要。

 ⚫ 小・中・高との交流及び共同学習の機会が十分ではないとの指摘もある。

 ⚫ 特別支援学校においてもデジタル学習基盤の活用状況に課題がある。

 

 考えられる方向性として

 ◇ 自立活動について、各教科等との関連付けをこれまで以上に徹底し、自立活動の時間に加えて、学校の教育活動全体の取組となるよう、見直しを図る方向で検討してはどうか。  

 ◇ 知的障害者である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の各教科においては 、小・中・高の各教科に準じつつ、障害の特性や発達の段階等を踏まえた構造化を検討してはどうか。

 ◇ デジタル学習基盤の活用について、 検討しては障害の状態や特性等を踏まえた活用の在り方についても明らかにしてはどうか。

◇ 交流及び共同学習については、その意義として、障害のある子供と障害のない子供がともに協働的に学び合うことの重要性を示す方向で検討してはどうか。

 

 #12、#13とも関連する内容だと思います。詳しく知りたい方は以下のURLを参照してください。

https://www.mext.go.jp/content/20250704-mext_kyoiku01-000043568_05.pdf

 なお、交流及び共同学習に関する論点に本校と七飯中学校で実施している「インクルーシブな学校運営モデル事業」が取り上げられています。

#16 教育課程企画特別部会の議論に触れる①(令和7年7月15日)

~学習評価について~

 次期学習指導要領に向けて議論が活発化しています。

 現行の学習評価は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で目標に準拠した評価を行い、総括した評価が行われていますが、今、議論されているのは「知識・技能」「思考・判断・表現」で目標に準拠した評価を総括し、「学びに向かう力・人間性」を個人内評価とするものです。

 背景には「学びに向かう・・・」は評価の基準が教師によって異なる(発言回数や提出物、授業態度などを評価する)ことや、メタ認知といわれるものを評価することの難しさがあるようです。

 こうした考えに対し、「子どものやる気を評価しないのか」や「知識偏重に陥るのではないか」といった意見もあるようです。

 「学びに向かう・・・」を評価しないのではなく、むしろ変化の激しい社会において「学びに向かう・・・」は特に重要であり、個人内評価としつつも、「初発の思考や行動を起こす力、好奇心、学びの主体的な調整、他者との対話や協働、学びを方向付ける人間性など」は、「知識・技能」や「思考力・判断力・表現力」の評価の過程でも見とれる場合があり、特に見とれた場合には、「思考力・判断力・表現力」の観点別評価に〇を付けるといった方法で議論が進んでいます。

 こうした議論に目を向けると、今後の教育課程編成や授業づくり、学習評価の参考になると思います。詳細は、以下のURLを参照してください。

https://www.mext.go.jp/content/20250711-mxt_kyoiku01-000043568_03.pdf

#15 やりとり機会を創出する②(令和7年7月14日)

 #14「やりとり機会を創出する①」で教師とのやりとりができそうになってきている場合は、段階的に子ども同士のやりとり機会を増やしていく必要があります。

 これまで教師が行っていた活動を子どもに移行していくことは、#03で触れた子どもの「待ち時間」を減らすことにもつながります。

 

 例えば、朝の会など授業の進行を子どもが担っている場面を見掛けますが、こうした活動はとても大事だと考えています。

 しかし、子どもの様子を見ていると、進行している子どもは原稿を読み上げるだけになっていたり、機械的な進行になっていたりする場合や、聞き手側の子どもは司会役の子どもを意識していない場合があります。

 

 ただ単に進行をしているだけでは、進行も上手にならないので、どこを見て話せばよいか、声の大きさはどの程度か、聞き手側の子どもが話を聞いていない場合の対応など、子どもの実態に応じて指導を行うことが大切になります。

 また、聞き手役の子どもについても同様に、進行役の子どもに注目して、反応できるよう指導を行うことが大切になります。

 

 障がいの状態や特性は一人一人異なるため、簡単には行きませんが、子ども同士のやりとりが進むと、先生が子どもに指示・説明する授業ではなく、子どもに気付かせるような働き掛けが増えるようになるなど、先生方の教え方が変わる事例をたくさん見てきました。

 子どものもつ能力や可能性を高めるためにも、やりとり機会を増やす取組に、ぜひチャレンジしてみてください!

#14 やりとり機会を創出する①(令和7年7月7日)

 #03「「準備」と「後片付け」を大切にする」とも関連しますが、普段の何気ない活動の中にも、やりとりの機会があります。

 例えば、個別指導の場面で、学習に使うプリント等を入れているA4のカゴを先生がとって準備をするのか、子どもが準備をするのかでやりとり機会の回数は変わってきます。

  また、せっかく後者の方法を用いていても、子どもが雑にカゴを取り扱っているようでは、学習(やりとり)効果も半減します。カゴを持つときに、正しい位置を持つことを教えることも大事なやりとりの機会になりますし、カゴを直接、机に置くことよりも、先生の声掛けに合わせ、先生を意識してカゴを手渡すことも大事なやりとりの機会です。

 

 さらに、#01「「質」と「量」を考える」とも関連しますが、次のような場面も貴重なやりとりの機会になります。

 個別指導の場面で、文字(単語)カードとイラストのマッチングを行っている場面を見掛けますが、ただ単にマッチングするだけでは学習機会が半減します。

 文字カードを手渡すときに発語を促したり、イラストが示す様子をジェスチャーで促したりするなどが考えられます。

  今一度、知的障がいのある子どもの学習上の特性はもとより、普段の何気ない活動を振り返り、子どもとやりとりする機会を大切にすることが重要と考えています。